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並木伸一郎 (なみきしんいちろう)

UFO、UMA・・・、幅広い分野で高い見識をもつ

筆者は、本書で紹介したオーパーツを実際に見て、そして触れた経験がある。
そのひとつは、「遮光器土偶」。今から34年前のことだ。青森県木造町の「亀ヶ岡考古館」で、遮光器土偶を初めて目にしたときの衝撃を今でも忘れることはできない。従来、その用途に関しては、女神像、呪術的偶像、玩具、神像などという諸説が提唱されていたが、いざ実物を目のあたりにしたとき、これらの通説は、筆者の脳裏から一瞬にして消えてしまった。本文中にも、その得意な携帯について触れたが、遮光器土偶は、首の部分に頭部が取り外し可能なヘルメットを髣髴とさせる構造が見られたし、顎の部分にはフィルター上のものが付着しているものもあった。そしてさらに、手の部分がタコのように吸盤状の特殊装置となっているものもあった。
これらの特徴を見たとき、「気密服を着た異星人」のイメージがすぐさま頭に浮かんだ。同時に、横に並ぶ円盤状の皿型土器を見たとき、彼らが乗ってきた“空飛ぶ円盤”だ、と妄想してしまった。この経験が後に、筆者自身が「遮光器土偶=宇宙人説」を展開するきっかけとなっている。
ふたつめは、水晶髑髏。通称、「ヘッジス・スカル」と呼ばれる、世界的にも有名なオーパーツだ。ちょうど25年前、カナダのオンタリオ州在住の故アンナ・ミッチェル婦人宅に招かれ、この稀代のオーパーツと対面がかなったのだ。
幸運なことに間近で見るばかりか、実際に触れさせてもらったのである。それゆえ、そのインパクトも強烈であった。スカルの額に手をあてたとき、魂を吸い取られそうな感覚がして、思わず手を離してしまったのだ。あのときスカルには、確かに“神秘的なフォース”が宿っていたと、今でも信じている。
ではなぜ、歴史学者や考古学者たちは、オーパーツを無視するのか?それには理由がある。ほとんどのオーパーツには、なぜか完成型しかなく、1点のみしか出土されないので、物証としては脆弱なのだ。しかも技術進化過程の物証がなく、その技術も次世代に承継されていない。それゆえ、研究対象になりえないのである。
しかし、由来不明の“トンデモなオーパーツ”が、南米の博物館の倉庫にいくつも眠っているという噂もある。そう、この世には、まだまだ解明できない「場違いの工芸品」が溢れているのだ。同時に、オーパーツ・ミステリーの探求が終わることもないのだ。
筆者自身、その解明に今後も身を投じていくつもりだ。そして、同様に探求し続ける読者諸兄にとって、本書がオーパーツ・ミステリーを読み解く糧になれば幸いである。

2011年3月吉日 並木伸一郎(平成23年4月7日発売「超文明オーパーツ大全」あとがきより)

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